先日ご紹介した新しい先生、少しずつですが生徒に紹介しています。
その新しい先生が、授業の様子を見ての私との会話。
「この塾の子たち、ものすごい書きますね。みんな書くスピードも速いのに、丁寧にノートを取る子が多い。」
「え?そうですか?」
「私が教えてた高校の生徒は、書くスピードが遅い子が結構いました。全く書かない子もいましたし…。なんでこんなに自発的に書くんですか?」
「う~ん…、みんな私が怖いからじゃないですかね?(笑)」
(生徒爆笑)
「でも、書くことは開校当初から徹底しています。例えば英語の空欄補充の問題も、そこを含めて一文全て書かせています。英語に慣れるというより、英文に慣れさせる為です。いい加減に書いている子は全て最初から書き直しをさせています。」
その新しい先生、めちゃくちゃ驚かれていました。
当教室はパソコンを使った問題演習が基本なので、「書かない」というイメージがつきやすいのですが、実は全く逆。めちゃくちゃ書かせます。
数学でも、書くことが苦手な子は書くことに慣れさせる為に、問題文までしっかり書かせます。
でも、ただ書かせているだけではありません。
なぜ間違えたのか、宿題でやり直しをするときは、何に注意するのか、まで書かせます。
途中式を書くことが課題の生徒なら、答えが合っていても、途中式を省いているときは書き直し。
(テストで途中式を書いていない事で起きる計算ミスを防ぐ為です。)
読めない字を書いている子は当然書き直しです。
丁寧に書くことがどういう事なのか、理解できるまで説明し、何度も書き直し。
(もちろん生徒によって、必要な回数は変えたりしますが。)
だからノートがものすごい量になります。
でもそれは頑張った証拠です。
たくさん増えたノートを見て、にやける生徒もいます。(早く次の問題やれよ…。)
書くことは、暗記ができるとかできないとか、そういった事の前に、物事を「整理」できる手段だと捉えています。
今、自分の前にどういった課題があって、それを乗り越えるために、登るのか、潜るのか、迂回するのか、もしくは壊して進むのか、はたまた魔法を使うのか(笑)。
そしてその結果と反省。
書いて初めて何が自分に足りなかったのか、次回からどうすれば良いのか、が明確に見えてきます。
理科や社会でも、重要ワードだけ書いて暗記していても、問題を作る方も馬鹿ではないので、それだけでは対応できない問題を必ず作ります。
だから「頑張っているのに点数が伸びない」子が多い。
今日も理科と社会を自習に来た生徒に、
「暗記するためにたくさん書くことは大事だけど、頭の中で整理ができていないと、どこで使っていいのか、開ける引き出しがどれかわからなくなるから、必ず整理して書いて覚えるようにしなさい。」
と、ノートの書き方と使い方を指導しました。
これが高校・大学で自分のやりたい事を見つけるときや、社会人でのプレゼンテーションや議論するときの能力に関わってくると思うのですけどね。
だから学校の点数を上げる前に、整理して書くことだけは徹底させています。
書くこと、大事ですね。改めて思いました。